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ふるさと作りは町おこし
        〜ITで地元を元気にしよう 松原市商店会連合会〜

町おこしといえば『駅前商店街のイベント作り』というイメージの通り、ふるさとに無くてはならない地元商店街。大型店舗に負けないガッツあふれる面々の、今日も元気な呼び声があちらこちらで聞こえますね。
今月の線客万来コーナーでは、そんな商店街のひとつ、「松原市商店会連合 会」を中心とする松原地区の商店街の取り組みをご紹介します。しかし、この連載。単なる商店街の取り組みだけではありません。ある人の人生をかけた取り組みでもあるのです。


    松原市商店会連合会

松原市は、大阪府のほぼ真ん中。大阪市と堺市、八尾市、藤井寺市などに挟まれたおへそ部分にあります。大阪の中心部から電車で約10分という便利なロケーションで、大阪のベッドタウンとして人口13万2千人余りを誇ります。

さて、そんな松原市には、12の商店街から構成される「松原市商店会連合会」という商店街の組合があります。加盟店舗数約450店を誇るこの連合会には、ちょっと他に類を見ないホームページが存在しています。

松原市商店会連合会のホームページ
http://www.m-syoren.org/index.html  

パッと見ただけでも単なる商店街のホームページとは違います。

それでは、ホームページがどのようなつくりになっているのかを見ていきまし ょう。


    細かい情報提供


まず、驚くべきことは、その細かいつくりです。各商店会・振興組合へのリンクはすべて写真つき。またそこからリンクしているページもホームページの一部として個別店舗まで紹介されています。このページからのリンクだけで、松原市商店会連合会のすべての商店にリンクしていることになります。

また、特筆すべきは、オリジナルホームページの量の多さです。各ページには、商店会・振興組合のオリジナルページへのリンクが付いています。作成中のところもありますが、通常商店街が設置するホームページの割合から見ると、目を見張るべきものがあります。

また、商店会が共通に個店のページを作成しているところや、それぞれに任せているところなど、オリジナルホームページへのリンクになると、個々の商店会・振興組合の個性が出ていて面白いですね。


    ピックアップ商店 & ショッピング

単なるリンクでとどまらないのがこのホームページです。

各商店会・振興組合ごとに、おすすめ店舗を詳しく紹介。写真つきなのでわかりやすく、見ただけで行ってみたくなるつくりになっています。ピックアップの内容は情報提供側のお店によって多い少ないはあるものの、ここまで詳しいものは珍しいですね。

ここのホームページで現在新しい取り組みとして掲載されているのが、ショッピング。トップページの一番いい場所に、商品販売コーナーへのリンクがあります。商店会・振興組合の店舗が持ち込む商品を、一つ一つ吟味の上掲載するそうで、ショッピングサイトを設置するのは敷居が高いという商店主さんにはなによりのサービスですね。

このように、松原市商工会連合会のホームページは、各商店会・振興組合を紹介するだけにとどまらず、各商店街の個々のお店、お店のおすすめ商品までもをワンストップで情報提供するサイトなのです。

さて、単なる商店街のホームページとは一味違うこのホームページ。実は、一味違うのにはそれなりの理由があります。

松原市商店会連合会のホームページ
http://www.m-syoren.org/index.html





では、なぜ単なる商店街のホームページと一味違っているのか、その理由をご紹介しましょう。


 

    IT委員会

松原市商店会連合会には、IT委員会という組織があります。ホームページは、次の様に紹介されています。

「IT委員会は、松原市商店会連合会の加盟店12商店会から選抜されたIT委員によって構成されています。日常業務でパソコンを使いこなすために始めた勉強会が発足でしたが、電子商取引時代の到来を踏まえた研修の継続により、今では松原市商店会連合会加盟店の個店および商品などの情報発信を目的としたサイト運営にまで発展しました。」
http://www.m-syoren.org/html/commission.html

なるほど、このIT委員会というのが秘密なのでしょうか。

そこで、ホームペ ージをもう一度良く見てみましょう。IT委員会というのは12の商店会・振興組合のうちの殆どが参加しています。また、パソコン研修なども盛んに行われているようです。毎月会長のお店(喫茶ジェジェ)にて会合が開かれている様ですね。

ここで、よくよく見ると気づくことがあります。副会長の磯野さんをどこかで見たことがあるのです。そうです。商店会連合会のホームページの トップページに写真が載っているのです。「松原駅前商店会パソコン研修会日経アドバンテージ2004年4月号掲載」というその記事こそが、次なる秘密なのです。


    松原駅前商店会パソコン研修会

http://www.m-syoren.org/html/event20040401-01.html

記事をクリックすると、日経アドバンテージに掲載された内容を見ることができます。それによると、毎週金曜日にパソコン研修やらホームページ作成研修など、公民館に集まっての活動が行われているそうです。脱落者が出ないように、無理のないカリキュラムでゆっくり進めたり、コンテストなどを随時行い「やる気」を継続する工夫もされています。ここまで丁寧な勉強会があるからこそ、個々の店舗がホームページ公開を進めていくことができるのですね。 こういう商店会の取り組みが、全体としての商店会連合会のIT委員会で生かされていることは言うに及びません。

松原駅前商店会 パソコン研修会 これまでの活動
http://www.hanayasan.com/mes/class_room.htm


    アルファシステム久保田さん

さて、商店会連合会には「IT委員会」、松原駅前商店会には「パソコン研修会」と、ここまで実際の商店会の中の組織を見てきました。しかしながら、この内部の力だけでなく、外からの大きなサポートがあるのです。それが、IT委員会座長の久保田さんの存在です。

久保田さんは、松原市内に本社を構える「株式会社アルファシステム」の社長です。普段はIT企業の社長としてご活躍の久保田さんが、どうして松原市商店会連合会のIT委員会で座長をつとめているのでしょうか。

じつはこの理由こそが、商店会連合会ホームページが他に類を見ない成長を遂げている最大の要因なのです。

松原市商店会連合会のホームページ
http://www.m-syoren.org/index.html

株式会社アルファシステム
http://www.alp-sys.co.jp/index.html





では、IT委員会の座長として商店会連合会の活動を支える「株式会社アルファシステム」の久保田さんをご紹介します。


 

    久保田さんと松原市

久保田さんは、松原生まれではありません。親の仕事の都合であちらこちらを転々とせざるを得なかった久保田さんには、これといったふるさともありません。そんな久保田さんには、ふるさとを持ちたいという強い気持ちがありました。

さて、そんな久保田さんは、平成4年に奥さんの実家である松原市内でIT関連の会社を起業しました。しかしながら、起業しても仕事はありません。松原で仕事を見つけるための、地元のつながりがまったくなかったからです。

それではと大阪市内に支店を出し、事業も軌道にのって来たものの、久保田さんには松原で仕事を拡げられなかったことが、どうしても引っかかりました。

「自分にはふるさとが無い。だから、縁あって住んだ松原をふるさとと思いたかったのに、住むだけではふるさとにはなれなかったんです。」


    ふるさとを作るために

そこから、久保田さんのふるさと作りが始まりました。

まずは松原商工会議 所の会員になり、議員となりました。また、松原青年会議所にも参加し、八尾納税協会青年部の役員も務めました。

しかし、久保田さんは満足できませんでした。

「なるほど色々な団体に所属して知り合いは増えていく。それはそれで、地元 の住民として楽しいことでした。でも、だから地元の経済が活性化したのかと言うと、そうではなかったんです。私としては、自分が何か具体的なお役に立 つことで、地元の住民であるという自信と誇りが生まれてくることを期待していたのだと思います。」

そんなある日、地元の人の紹介で、松原市商店会連合会のIT委員長佐野さんと話をするチャンスに恵まれたのです。


    熱い思いとコーヒーで

久保田さんは、佐野さんが経営する「喫茶ジェジェ」を訪ねました。

「それまで常に思ってきたことを佐野さんにぶつけたんです。それは、松原の経済振興と消費の活性化を目指すためにどうしなければならないのかという私の思いでした。私一人がどんなに頑張ってみても、地元の景気を良くすることはできません。でも、自分が頑張ればいろんな仕組みや仕掛けを変えていけるという、まさに熱い思いがあったと思います。」

佐野さんが淹れてくれた熱いコーヒーに負けないぐらい熱い久保田さんの思いは、地元のために商店会連合会のホームページを開くことへと昇華して行ったのでした。

「ふと気がついて外を見ると、朝になっていました。思えば夜の8時ごろから夜通し語り明かしていたんですね。付き合って下さった佐野さんに感謝の思いでいっぱいになったと同時に、何かができるという強い確信ができました」という久保田さん。

ここからホームページ作りの長い道のりが始まったのでした。

松原市商店会連合会のホームページ
http://www.m-syoren.org/index.html

株式会社アルファシステム
http://www.alp-sys.co.jp/index.html

喫茶ジェジェ
http://kissajeje.hp.infoseek.co.jp/index.htm





では、実際のホームページ作りとその苦労、これからの展望などをご紹介していきたいと思います。



    最初は役員名簿から

さて、商店会連合会のホームページ作りは、今から4年前に始まりました。まず取り組んだのは、役員名簿の掲載でした。そして、次に各商店会・振興組とそれぞれのお店の紹介に取り組みました。掲載するのは、それぞれの写真と名前とオリジナルページへのリンクなどです。

「いざお店の写真を撮ろうと思っても、ホームページという言葉がわからない商店主さんもいて、一店一店まわるのは、時間がかかりました。」

しかし、大変なのは、これからでした。プロの久保田さんにとって、ホームページを作るのは、それほど難しいことではありません。しかし、久保田さんは、すべてのページを自分が作ったのでは良いものにならないと考えました。

「あくまでも、お店の詳しい紹介は自分の手でやってみてもらいたかったんです。」

しかしながら、ITに縁が無かった商店主さんが、どうやってホームページを作ることができたのでしょうか?

    トップダウンとボトムアップがあってこそ

久保田さんが商店会連合会のホームページ作りに関わることになったのは、 IT委員長の佐野さんと佐野さんのお店「喫茶ジェジェ」で語り明かしたことがきっかけでした。ここで生まれた強い信頼が、ホームページを立ち上げていく上での原動力になりました。しかし、二人だけで話を進めるわけにはいきません。

「商店会連合会の副会長でもある佐野さんは、IT委員会で出た色々な案件を、きっちり理事会に持っていって下さっています。これが無ければホームページ作りは前に進めなかったと思います。」

また、「たとえば松原駅前商店会パソコン研修会のように、おのおのの商店会側での取り組みも大切です。一人だけでなく、みんなと一緒に学んでいくことで、パソコンに慣れたりホームページ作りを学んだりしています。こういう自発的な活動こそが、実際のホームページを生きたものにするためにはとても大切なことだと思っています。」

こういうトップダウンとボトムアップの両方がうまく噛み合っている証拠が、オリジナルホームページの多さに結びついていることは言うまでもありません。

    次はショッピングサイトとして

「でも、商店主さんがホームページを作ったとしても、そこまでで終わっていたら続きません。やはり、売り上げにつながらなければ継続は難しいと思います。」という久保田さん。

そこで、商店会連合会のホームページ上に、ショッ ピング機能を設けました。

しかし、どんな商品でも掲載できるかというと、そうではありません。まず、実際の商品を理事会に提出し、認定してもらう必要があるのです。

「他に無い、質の高いものを出すことで、全体のホームページの価値も上がるはずです。個々の店舗にメリットがあるだけでなく、商店会の全体に価値のある活動を行うことが、重要なことなのです。」とおっしゃる久保田さんは、商店会連合会を取り巻くIT環境には少し苦言を呈します。

「いくら自分たちががんばってもだめなんです。地元や地域もそれを応援してくれなければ、広がって行かないのです。でも、商工会議所や市役所からリンクを張ってもらうのに、2年かかりましたが、何で2年もかかるのか本当に残念です。」  

地元の振興という大きな目的のために始めた商店会振興会のホームページ作 りは、まだまだ課題が山積みです。しかしながら、ふるさとを作りたいという久保田さんの強い思いがある限り、これからもコツコツと確実に前に進んでいくのだと思います。

これからの松原市商店会連合会のホームページがどう発展していくのか、目が離せませんね。皆様も、どうぞお楽しみに。

松原市商店会連合会のホームページ
http://www.m-syoren.org/index.html

株式会社アルファシステム
http://www.alp-sys.co.jp/index.html

喫茶ジェジェ
http://kissajeje.hp.infoseek.co.jp/index.htm






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