.
〜ネットショップマーケティングの落とし穴〜
       あなたのショップは大丈夫?かしこいオーナーになるために    

 今年もとうとうあと一ヶ月を切りました。一年って本当に早いものですね。 本当に良い年にするためには、最後まで気を抜かずに走り抜けることが肝心で す。お歳暮やクリスマス、年始準備とネットショップのオーナーにとっては今 が稼ぎ時。しかし、ネット社会にも色々な落とし穴がいっぱい。今年最後のこ のコーナーでは、そんな落とし穴をご紹介し、賢いオーナーをめざしたいと思 います。


    ネットショップの集客手段

 今年ネットショップを始めた皆さんも沢山いらっしゃることでしょう。売り 上げの方はいかがでしょうか?しかし、開店と同時にお客様が押しかけるお店 はそうそうありません。多分ほとんどのショップオーナーさんは、どうしたら 商品が売れるのか、日々頭を抱えていらっしゃることでしょう。そんなオーナ ーさんを対象とするネットショップの集客セミナーが大流行しているのを見て も、どれほど売れるお店になるのが難しいことなのかがわかりますね。
 たいていの場合、ショップを開くだけでは集客はできません。よほど「そこ にしか無い商品」か、「同じものがどこよりも安い」か「元々有名な実店舗が 始めたネットショップ」か等でないと、放っておいてお客様が来ることはま れでしょう。そんなときにまず薦められるのは「プレゼント企画」です。

プレゼント企画を行う
    ↓
メールアドレスを集める
    ↓
メルマガを発行する
    ↓
商品陳列ページへの動線を確保する

この流れで、お客様をショップの商品ページに誘導するのです。



    人通りがあれば、それなりに売れるのか

 プレゼント企画を行えば、懸賞サイトからのリンクができ、沢山の新規顧客 をお店に呼び込むことができるようになります。しかし、そういう顧客はプレ ゼントへの応募を行うだけで、応募ボタンをクリックしたら、商品ページをう ろうろすること無しに退店してしまいます。これでは商品は売れません。そこ で、まずは応募でメールアドレスを蓄積し、メルマガを発行するのです。メル マガには「おすすめ商品」や「特売商品」を具体的に掲載することができます。 全員が読んでくれなくても、数パーセントの読者が商品販売サイトのリンクを クリックしてくれたらしめたもの。今度は商品ページを訪問してもらえるので す。こうなれば、あとは商品に力があるかどうかの勝負です。ネットショップ のオーナーさんは、自分のお店の商品の魅力を一番良くご存知のはずですから、 「どう見せるのか」「いかに魅力をアピール」するかという得意分野で実力を 発揮することができるのです。


    地道な繰り返しで少しずつ顧客を増やす

 プレゼント企画を始めて行うオーナーさんは、プレゼント企画を行うと、た ちまち売り上げが上がると思いがちですが、それだけでは商品は売れないので す。メルマガとの繰り返しで、少しずつお客様が増えるのです。お客様が増え てくれば、リピート顧客も出て、少しずつショップの知名度が上がります。こ うして、いつの間にかある程度の売り上げが見込める店舗へと成長していくの です。

しかしながら、このプレゼント企画には、大きな落とし穴が存在しているので す。知らないままにどんどん企画を進めると、かえってショップの評判を落と してしまいます。それはどんな落とし穴なのでしょうか?





来週からは、この落とし穴を具体的に紹介します。
どうぞ次週をお楽しみに。




    10月号の記事にあった事例

 今年の10月の特集を覚えていらっしゃいますか?そう、『玉乃光酒造』がオ ープンしたネットショップについてでした。その記事でご紹介した事例がまず 一つ目の落とし穴です。それは、、、

「プレゼント商品の横流し」 です。

プレゼントに応募する人の多くは「懸賞サイト」からのリンクをたどって来る 人が多く、そういう人は「懸賞に応募する」ことが目的です。しかしながら、 大きなショッピングモールなどでは、一週間ぐらいの応募期間で1000以上のメ ールアドレスを取得できるため、メルマガ発行には無くてはならない活動です。

さて、玉乃光酒造さんが行ったプレゼント企画には、約2000の応募がありまし た。当選数は5です。その当選者の中に、商品をオークションサイトで販売し た人がいたのです。商品写真もそのまま流用されていました。商品の横流しが 発見されたあと、玉乃光酒造さんではオークションの出品者と照らし合わせて 誰が横流しをしたのかを調査しました。しかしながら、公開されている情報と 照らし合わせても、どの人にも該当しませんでした。ネットでは、商品を送る あて先は実在住所ですが、たとえばオークションの出品者の地域情報などが、 実在住所なのかどうかはわかりません。相手の住所やメールアドレスを知るた めには、実際に落札して商品の受け渡しを行う必要があるのです。また、オー クションサイトには、代行出品というシステムがあり、必ずしも出品者が販売 者とは限りません。こうなると、いちいち調査を行うコストの方が高くなり、 調査を続行することは諦めました。

ネットショップに限らず、色々なプレゼント企画が行われています。それらの プレゼント商品は、レアなものであるため高額の取引の可能性があったり、も ともと仕入れコストが0であるため、安く販売しても必ず儲かります。そうい う商品の流通は、オークションサイトだけでなく、リサイクルショップやレア 景品専門のショップなど多岐にわたります。ある程度は、こういうケースも予 想して、企画を行うことが重要です。

なるべくこういう「横流し」を防ぐため、サイトに「転売厳禁」などというコ メントを入れるとか、商品のアンケート企画と抱き合わせにするとか、感想を 必ずサイトに記入してもらうとか、色々な工夫を考えて見ましょう。





来週は、次の落とし穴を紹介します。
どうぞ次週をお楽しみに。




    多重応募とは

 『多重応募』とは、読んで字の如く「多重に応募すること」です。元来、懸 賞と呼ばれるものには、多重に応募しても良いものと悪いものが存在します。 たとえば、商品に添付されているポイントを集めて、応募する権利を取得する ものであれば、権利を何口取得するのかに制限はありません。また、懸賞自体 の応募の際に、お一人様何口までと明記されているものは、その口数までなら 多重応募が可能です。
 さて、これまでの懸賞は、応募する際に切手を貼った葉書を使うタイプのも のが多く、少なくとも一口の応募に50円がかかりました。これでは事実上それ ほどの多重応募をするメリットが出にくく、自然と悪質な応募は抑制されてい たと言えます。しかし、ネットショップの場合の応募はどうでしょうか。そう です、ネットショップの場合、応募は個人情報を入力してクリックするだけで 終ります。つまり、コストをかけずに多重応募をすることが可能なのです。


    多重応募がなぜ悪いのか

 しかし、懸賞に複数の応募をするというのは昔からよくありました。たとえ ば、家族全員の名前を使って応募して、誰の『くじ運』が良いとか悪いとか、 どこの家でも話題にしたことがあるのではないでしょうか。こういう多重応募 であれば、ネットで行われてもそれほど問題にはならなかったのです。では、 何がそんなに問題なのでしょうか?

(1)非常識な多重応募の横行

 先ほども申し上げたとおり、プレゼント懸賞への応募には、画面上の決まっ た位置への個人情報の入力と、応募ボタンのクリックが必要です。これをプロ グラムで行う人が出てきました。『自動応募プログラム』と呼ばれるフリーウェ アあるいはシェアウェアを利用します。このプログラムは、自動的に複数の懸 賞に応募することができるものです。このプログラムを利用し、数百の応募を 同じ懸賞に対して行う人まで現れました。つまり、数があまりにも非常識なた め、通常のプレゼント応募者に著しく不利な状況が生み出されてしまったので す。ツール自体は大変便利なものなのですが、使い方次第という点で残念なこ とですね。

(2)多重応募者に対するストーカー行為といわれるもの

 当選者が多重応募者であると通報メールを送り、当選を取り消させるという 行為を行う人やグループが存在します。これは、悪意を持って多重応募を行う 人を取り締まるという意味では大変有意義な行為です。しかしながら、これに 便乗して、わざと他人の名前で多重応募を行って嫌がらせを行う事があり、こ れをストーカー行為と呼んでいます。



    それではどうすればいいのか

 このように、多重応募という行為について、多方面の非常識な行為が行われ ていて、結果的に店舗は振り回されるという結果に至ります。このような事態 にならないように、プレゼント応募の抽選時には、同じ苗字で同じ住所の応募 者がいないかどうか、よく確かめてから当選者を決めましょう。また、発表の 際には、フルネームを公開せず、イニシャルと応募番号と住所(都道府県のみ) ぐらいにとどめましょう。カナ名も控えます。その際には、『発表は発送を持 ってかえさせていただきます』などのコメントもお忘れなく。




ネットの持つ良い面、悪い面を良く知って、来年も安全に繁盛店を切り盛りさ れますように祈念して、今年の線客万来コーナーの締めくくりといたします。

今年一年ご購読ありがとうございました!
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。




このページの上に戻る▲