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「フォローメールを皮切りに、情報発信を」
        〜ITソフトのリースを活用する、佐藤ライト製薬〜
システム化投資となると、かかる費用や手間が見えず、中小企業ではどうして も導入に腰が引けがちです。そんな中、天王寺区で健康食品や一般用医薬品を 製造する佐藤ライト製薬は、1からソフトを開発せずリースする方法で費用を 圧縮するとともに、付加価値の高いソフトを利用しています。「そんなうまい 方法があるのか?」…あるんです!!では、同社のあらましから、さっそく取 材していきましょう。


    梅肉エキスブームで売上倍増

「平成11年、人気TV番組「発掘!あるある大辞典第129回 梅」にて、「梅干し」や「梅肉エキス」の効用・効果が放送されました。佐藤ライト製薬(天王寺区味原町、佐藤哲司社長)は、それと同等商品「“純”梅肉エキス」の製造を行っており、TV放送の効果で例年の200%を越える売上高を計上したそうです。「おかげでその後の事業年度も大きな落ち込みもなく、安定した売上を上げています」と佐藤さんは語ります。

 佐藤ライト製薬は、創業明治43年の老舗。社員は4名。佐藤さんは三代目で、健康食品の「“純”梅肉エキス」と利尿剤の「ネオ西瓜糖」が主力商品。卸問屋を通して全国の薬局薬店で販売されています。「ネオ西瓜糖」は一般用医薬品と呼ばれ効き目がおだやかな家庭薬です。よく効くが副作用も考慮すべき医療用医薬品よりもライトな薬を扱っています。 

    あらためて知名度不足を痛感

「祖父の代には、薬局向け情報紙をつくって薬剤師さんが接客の際に口コミをするという販拡をやってきました」。それが父の代でなくなったそうです。「流通経路を改革したのです。薬局薬店への直接納入をやめて問屋に集約しました。そのため情報インフォメーションの回路も途絶えた。私が仕事を継いで1 6年。ちょうど情報を届ける必要性を感じていた頃です」と佐藤さん。そんな折、TV放送や健康食品ブームが。ご年輩のお客様から「佐藤ライト製薬ってまだあったんですか?」なんて聞かれたそうです。
「ブームの追い風のおかげで、当社の商品にも関心が高まってきた。佐藤ライト製薬もまだ健在というところを見せたい。“純”梅肉エキスやネオ西瓜糖をまだ売ってるということを知ってもらいたい」。これまで、営業活動は新聞の題字下に広告を出したり、折り込み広告を出す程度。ほとんどお客様の問い合わせもなかったそうです。
「これではいけない。そこでホームページを自ら作ってみたんです」。

    お客様へのフォローメールを自動化

 HPは佐藤さんの自作。「資料請求や製品をお求め頂けるコーナーがあるんですが、月に何通か注文が来る。それが数十件たまってきた。せっかくの顧客情報資産をどうしようか思案していたんです」。ほどなく「まずはお客様をきちんとフォローしたい」という思いが浮かんできたそうです。「きっかけは、コンピュータ量販店のEコマースサイトでパソコンを購入したときもらったフォローメール。感激しました。いいな、やってみたいなと」。
こういったきめこまかい対応は人員配置が必要なため中小企業にはなかなかできません。「そんなとき、ニーズに対して一致するソフトのリースがあることを知りました」。
顧客から注文があると、契約している会社のサーバの中で顧客管理ができ、自動ステップでこんなメールが出せるサービスです。

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  ■お客様に、自動で5段階のメールフォローを実現
    ・受注と同時に 「ご注文ありがとうございます」
    ・配送と同時に 「商品をお届けします」
    ・配送後数日で 「商品は無事届きましたか」
    ・数週間後に  「お口に合いましたか」
    ・1月後に   「その後調子はいかがですか」
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 こまめなアフターフォローが好感度を高め次の受注につながる。費用は月約1万円。中小企業にも負担にならない額です。「それに、ログの解析も始めました。今までの紙の広告ではお客様の動きは把握できなかった。HPを立ち上げた当初も同様でした。でもログの解析で、リアルタイムに来訪者がどこから来たか分かる。どこから来訪したか、ブラウザのバージョンなど顧客動向が分かり、マーケティングの発想ができるようになりました」と佐藤さん。

    計画の具体化はASP活用実証実験で

 どんな手順でソフトのリースを実行したのでしょうか。「たまたま大阪商工会議所天王寺東成支部の経営指導員さんから、中小企業IT化推進協議会のASP活用実証実験※の募集の話が来たんです」。ASP活用実証実験というとなんだか難しそうですが、じつはこのASPこそ、“ソフトがリースできる仕組み”でした。
「ASPというと、第2種情報処理技術者資格を持っている私でさえ、大企業向けの特注品のようなイメージがありましたよ。話が来たとき、ASPサービスのメニューの中で自社が取り組めるものがあるかどうか半信半疑で探してみたんです」。佐藤さんの場合、フォローメールをしたいという問題意識がありました。「探してみたら、ASPのメニューに最適なものがありました。ダメモトでASP活用実証実験に応募したところ、見事当選。早速それを使ってやってみることにしたんです」。
  ※中小企業IT化推進協議会の「ASP活用実証実験」とは
   大阪府をはじめとする行政と大阪商工会議所をはじめとする経済団体が中心に
   なり、中小企業のIT化を促進するため開始したASP事業者のサービスを利用す
   る実証実験事業(一部利用補助あり)。報告や交流会を通じ、紹介事例として
   蓄積することで後に続く中小企業の参考としていただこうとする試みです。
   サイトはこちら→  http://www.mydome.or.jp/asp-osaka/asp.htm

    安い、早い、簡単。ASP

 企業の日々の業務で使用する、財務会計や営業支援ツールといったアプリケーションソフト。これらは便利な反面、イニシャルコストが高額であり、バージョンアップなど運営・管理するためのコストもかかります。これが中小企業のIT化推進担当者や経営者の悩みの種となっていました。しかし、こうした悩みを解決するための新しい方法が、インターネットの発展とともに登場。それが、ASPという“ソフトをリースできる仕組み”です。

 ASPサービスとは、Application Service Provider の略で、アプリケーションをインターネット経由で貸し出す事業者及び、その事業の総称をいいます。インターネットを通してサーバーや各種ソフトウェアをリースできますから、これまでのように設備を自前で用意する必要がありません。Webに接続できるパソコンさえあれば、安価な料金でさまざまなアプリケーションソフトが利用できるようになります。また、ソフトは提供事業者側でバージョンアップしてくれるので、常に最新のバージョンが利用できます。
「すぐ使える。簡単に使える。水道や電気などは,中身や仕組みを知らなくても簡単に使えますよね。A SPって、そんな感じで手軽に取り組めますよ」と佐藤さんもお気に入りのご様子です。

    知っていれば、役に立つ

 「ASPって便利ですよね。当社ももっと前から知っていれば、役に立っていたのに、と思うことがあります。例えば、勤続16年という経理担当社員が、ご家庭の都合で退社することになった経験があります。こんなとき、代替え要員もいませんし、採用もスグにはできません。あわてて人材派遣に頼るのが今までの対応でしたよね。もし、ASPを使って経理や会計を処理していれば、オペレーター的なアルバイトでも対応できるので人的なリスクも少なくなるのではないでしょうか」。
 まさに中小企業は少数精鋭集団だけに、人的なやりくりも大変。そんな対応負担もASPを利用することで軽減できるわけですね。


    独自ドメイン開設やメールマガジン発行を

 今後は、サイト上でEコマースを進めるご計画ですか?「いいえ、当社は問屋→薬局薬店というルートは崩さないつもりです。HPによるインフォメーションをBtoCで行いながら、実際のお買い求めは薬局薬店に行って欲しいと考えています」。
 佐藤さんは、安易な流通ルートの変更は行わない方針。「流通経路よりむしろ、HPの企画内容の方が重要なんですよ。だから、商品特長をきちんとインフォメーションできるもの、使いやすいものに変えていきたい」。これからは個々の商品情報を発信していくことで、同社の知名度を高め、ユーザーの広がりを出していくことを構想中です。「今まで問屋さんを介することで途絶えていたお客様の生の声を聞くためのチャンネルも、インターネットなら再開できます。ユーザーとの交流の場として掲示板も設けたいですね」と佐藤さん。「新たに、“bainiku.info”“suika.info”というドメインを取得しました。この専門ドメインで“純”梅肉エキスとネオ西瓜糖に特化した情報を提供していきたいですね」。佐藤さんの夢はさらに広がります。
「ご購入者やお問い合わせをいただいた方に、メールマガジンを発行したいんです。メールに当社HP のURLを書いてリンクさせる。そこできめこまかい生活提案や商品情報を提供していきたいんです」。


    中小企業こそ、IT化を急ぐべき

 佐藤さんの取り組みは、中小企業のIT化を考える上で、じつに示唆に富んでいます。中小企業ほどIT化を必要としているのに、資金や人材には限度があります。その点、ASPなら利用するのに必要なのは、インターネットに接続できるパソコンだけ。初期投資は最小限で済み、ほとんどのアプリケーションはブラウザ上で動作するため、難しい設定や操作を覚えることなくアプリケーションを利用できます。ソフトをリースするのと同じ考え方ですから、資産を持たなくていい。導入の時間が早い。イヤなら止めればすむ。試用評価ができるのもあってありがたい。足りないことやりたいことを後から付けるのも可能。ソフトの種類もどんどん充実してきました。例えば、システム管理をみてもこんなにメニューが豊富。
  • データ共有
  • 電子商取引システム
  • メール配信
  • 人事/会計などの基幹業務システム
  • マーケティングや営業支援などのシステム
  • 社内情報管理
  • ITレンタルサービス
  • PRTR法等の環境管理
  • オペレータ等の要員支援
  • 情報ポータル
  • インターネット回線提供など。
 さらに、会計や人事給与の業務アプリケーションサービスはもちろん、情報共有やメール配信のできるグループウエア系のアプリケーションサービス、携帯電話やFAXを活用したサービスまでさまざま。
 IT化にためらいがちな中小企業こそ、具体的に着手できるASP利用を始めてみませんか。



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      ●サービス一覧は、中小企業IT化推進協議会HPをご覧ください
          http://www.mydome.or.jp/asp-osaka/asp.htm

      ●ASP利用のご相談は、大阪府商工労働部商工振興室新産業課まで
          TEL;06-06944-6725
          E-MAIL;itkyo@mbox.mydome.or.jp


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